NTT αNX-S システムを設定してみた 備忘録 完結編 実際のシステムデータ設定~最初から最後まで

実際のシステムデータ設定~最初から最後まで


このページでは一連の設定を流れに沿って記録しておきました。
あくまでも、個人的実験での備忘録ですので、ご質問等はお受けできません。
実際の運用・設定は専門業者様に依頼してください。

設定例 NTT αNX typeS

回線はひかり電話アダプタ PR-200NE からのアナログ回線2本
  ダブルチャンネル
  ナンバーディスプレイ
  電話番号1 0494-25-1111 事務電話用
  電話番号2 0494-25-2222 FAX用
  電話番号3 0494-25-3333 個人宅用
このアナログ回線を電話番号1は事務所で2回線使用可能とし、FAX用の電話番号2にかかってきたものは単体電話ユニットに接続したFAXが受信するようにする。
個人宅用の電話番号にかかってきたものは、個人宅に設置した電話機のみに着信するようにした。

αNX typeSでの 機器構成

 

ユニットと他の機器の接続メモ

アナログ外線の接続 NXSM-2ACOU-<1>
 
この外線接続端子には極性があります。極性が逆だと外線ランプが常に赤点灯し使用できません。

単体電話機(FAX)の接続 NXSM-SLU-<1>
 
通常は単体電話機を2台接続できますが、今回は1台のみ使用する設定にしています。

ドアホンの接続 NXSM-PSDU-<1>
 
4ピンの端子になっていますが、2本ずつ使用します

端末の接続 NXSM-SU-<1>
電話機とハンディ用の基地局を接続します。

極性はありません。 ポート番号は意識しなくて良く、どこに挿しても大丈夫です。

システム設定に入る方法

システム設定はTEN1の電話機から行います。

 内線   決定   #      #     スピーカ

この順番にキーを押すと、システム設定に入ります。
このシステム設定状態で使うキー操作一覧は、最後に添付してあります。
いくつか覚えておくと便利です。

ここから設定スタートです さあ始めましょう

モデムダイヤルイン(発ID)で着信出来るように設定します。

■アナログ回線-1をナンバーディスプレイ・モデムダイアルイン(PB)に設定する

LEN種別設定
03-01-001
       11  11:ナンバーディスプレイ・モデムダイアルイン(PB)

■アナログ回線-2をナンバーディスプレイ・モデムダイアルイン(PB)に設定する

LEN種別設定
03-01-002
       11  11:ナンバーディスプレイ・モデムダイアルイン(PB)



■モデムダイヤルイン(発ID)で着信出来るように設定します。

モデムダイヤルイン契約有無
03-14        
00 -12------ アナログ回線1と2を契約ありに設定

  この形式のデータ設定に最初は戸惑いました。


■ダイヤルインテーブルを設定
・・・それぞれの電話番号に対応するダイヤルイン番号を設定する。

ダイヤルインデーブル設定
01-40-001    
   0494251111  
   ダイヤルイン番号001に 0494-25-1111 事務用電話番号を設定 

01-40-002    
   0494252222
   ダイヤルイン番号002に 0494-25-2222 FAX用電話番号を設定

01-40-003    
   0494253333
   ダイヤルイン番号003に 0494-25-3333 個人用電話番号を設定


■NKグループを設定する ・・・ NK:仮想外線

NKグループ設定
04-13-001      -001:NKグループ1
 00 -12------  NK1、NK2

この設定によってNK1とNK2はNKグループ1に所属していることになります。
別にNK1、NK2の設定をせずとも、グループに属することにするだけでNK1、NK2という仮想外線ができます。
Sタイプの主装置ではNKグループは4個設定できます。

■ダイアルイン番号とNK、NKグループを紐付ける

ダイヤルイン着信先    ・・・ 001番をNK1、NK2に紐付け
01-41-001-01  -001:ダイヤルイン番号 -01:昼
         4-1  4-1:NKグループ1


この設定でダイヤルイン番号001をNKグループ1に紐付けられました。
つまり、先のNKグループ設定でNKグループ1はNK1とNK2にで構成されているので、この設定でNK1もNK2もダイヤルイン番号001の同じ電話番号が割り当てられていることになります。

スピーカボタンで 昼:01 → 夜:02 → 休憩:03 → 休日:04 になりますので、それぞれ 4-1 に設定する

01-41-001-02  -001:ダイヤルイン番号1 -02:夜
         4-1  4-1:NKグループ1

01-41-001-03  -001:ダイヤルイン番号1 -03:休憩
         4-1  4-1:NKグループ1

01-41-001-04  -001:ダイヤルイン番号1 -04:休日
         4-1  4-1:NKグループ1


ダイヤルイン着信先    ・・・ 002番をNK3に紐付け(FAX用)
01-41-002-01  -002:ダイヤルイン番号2 -01:昼
         3-3  3-3 : NK3

今度はNK3にダイヤルインテーブル2の電話番号を単独で紐付けられたことになります。

スピーカボタンで 昼:01 → 夜:02 → 休憩:03 → 休日:04 になりますので、それぞれ 3-3 に設定する

ダイヤルイン着信先    ・・・ 003番をNK4に紐付け(個人用)
01-41-003-01  -003:ダイヤルイン番号3 -01:昼
         3-4  3-4 : NK4

今度はNK4にダイヤルインテーブル003を単独で紐付けられたことになります。

スピーカボタンで 昼:01 → 夜:02 → 休憩:03 → 休日:04 になりますので、それぞれ 3-4 に設定する

これらの設定で下記のような構成になります。
NK1とNK2には個々に電話番号を紐付けていませんが、NKグループ1を設定することによって同じ電話番号が紐付けられます。グループを使わないと NK1とNK2に同じ電話番号を紐付けることはできません。

  NKグループ1 
    NK1 0494-25-1111が着信
    NK2 0494-25-1111が着信
  NK3 0494-25-2222が着信
  NK4 0494-25-3333が着信


■各端末の外線キーにNKを割り当てます。

回線キー設定 ・・・ TEN1の設定
02-03-001-01  -001:TEN1 -01:外線ボタン1
        7-01  7:NK -01:NK1

外線ボタン1にNK1を割り当てました。
NK1はNKグループ1として (0494-25-1111) に紐付けされています。

02-03-001-02  -001:TEN1 -02:外線ボタン2
        7-02  7:NK -02:NK2

外線ボタン1にNK2を割り当てました。
NK2はNKグループ1として (0494-25-1111) に紐付けされています。

02-03-001-03  -001:TEN1 -02:外線ボタン3
        7-03  7:NK -03:NK3

外線ボタン3にNK3 (0494-25-2222) を割り当てました。

02-03-001-04  -001:TEN1 -02:外線ボタン4
        7-04  7:NK -04:NK4

外線ボタン4にNK4 (0494-25-3333) を割り当てました。

実験的に外線ボタン7にIK1を、外線ボタン2にIK2を割り当てることにより、
現在どの回線を使用しているかがわかり、動作を理解しやすくなります。

02-03-001-07  -001:TEN1 -07:外線ボタン7
         1-1  1:LEN -1:IK1 アナログ回線1番に割当

02-03-001-08  -001:TEN1 -08:外線ボタン8
         1-2  1:LEN -1:IK2 アナログ回線2番に割当


■着信鳴動する外線ボタンを設定する。
02-10 着信鳴動回線キー設定(昼・休憩)、02-11 着信鳴動回線キー設定(夜・休日)を設定しないと、着信ベルが鳴りません。
それぞれの電話機毎に設定が必要です。

TEN1の電話機

着信鳴動LK(昼・休憩)
02-10-001      -001:TEN1
 00-1234-----  外線ボタン1,2,3,4が鳴ります

着信鳴動LK(夜・休日)
02-11-001      -001:TEN1
 00-1234-----  外線ボタン1,2,3,4が鳴ります

上の設定ではFAXに着信があっても端末の電話機は着信音が鳴ります。

TEN2の電話機
一般用ですので外線ボタン3(FAX)、外線ボタン4(個人)は必要ないので、着信音を鳴らさないように下記の設定になります。

着信鳴動LK(昼・休憩)
02-10-002      -002:TEN2
 00-12-------  外線ボタン1,2が鳴ります

着信鳴動LK(夜・休日)
02-11-002      -002:TEN2
 00-12-------  外線ボタン1,2が鳴ります

この辺はWeb設定を使ったほうがいくつもの電話機を一つの画面で設定できるので簡単だと思います。
 

■NK発信優先捕捉LEN設定
NK番号がどの外線を優先的に使うかを指定します。デフォルトでは外線2 (CO2) が優先のようです。

NK発信優先捕捉LEN
04-16-001 -001:NKキー1
        1 1:外線1

04-16-002 -002:NKキー2
        1 1:外線1

04-16-003 -003:NKキー3
        2 1:外線2

04-16-004 -003:NKキー4
        2 1:外線2

■発信時優先捕捉回線キー設定
FAXを送信する場合に必要です。

02-07-010 -010:TEN10 単体電話1
        3 3:外線ボタン3


 デジダルコードレスホン を 設定する

-----設定の前にしたこと-----

今回のユニット接続では単体電話SLUが2本TEN9とTEN10に自動的に割り振られています。FAXで使用するのは1回線のみですので、今回はTEN9を開放しDCL子機に割り当てます。

オプションUTポートTEN
12-03-009
      4-2
この設定を 0-0 に変更します。
12-03-009
      0-0

TEN種別設定
02-01-009
       20
この設定を 0 に変更します。
02-01-009
        0

これでSLUに割り当てられていたTEN9が開放されました。
下のような構成にします
 

-----設定をはじめる 発信機マスタの確認-----

■発信機 3CS TEN11 の設定 (主装置の初期化後は自動設定される)
主装置を初期化してすぐに設定する場合、またはシステムデータの 2-01、1-43、1-44、1-45が未設定の場合、主装置の電源を入れ暫く待つと発信機のLEDが緑点灯になれば設置完了です。システムデータの2-01、1-43、1-44は自動設定されます

確認してみます
TEN種別設定
02-01-011
       77  77: スター3CS

自営標準マスタCS-TEN
01-43    
       11  11:TEN11がマスタ3CS

自営標準CSID設定
01-44    
176761431  この数字がCSID
コードレスホン(PS)の設定の時に、下4ケタの数字(1431)を暗証番号として使います
設置した機器によって異なりますので、自分の機器のCSIDを記録しておいてください。

-----コードレスホンを登録する-----

ここから一連の設定作業にはコツが要ります。
何度かやれば慣れてきて上手くゆくようになります。練習は必要です。
コードレスホン子機の初期化をしてある状態で設定します。
初期化方法は別ページを参照ください。

■ 1台目 TEN7 内線番号16 

TEN種別設定
02-01-007  -007:TEN7に割当
       70  70:DCL-PSKTに変更

自営標準PSID設定
02-22-007  
000000000  

これを内線番号16とするため4桁の数値を入力する
02-22-007  
     0016  0016:内線番号16

スピーカボタンを押す

ここから子機での操作・・・子機での設定は30秒以内で行います。

  子機ののボタンを同時に押しながら電源SWを押す

  自営無線設定と表示され、その後システムNoと表示が変わりますので、
   保留 と押す

  暗証番号と表示されるので、発信機のIDの下4桁 1431 を入力して
  保留ボタンを押す

  書き込み終了と表示されたら、コードレスホンの電源を切る

主装置のデータ設定モードを書き込み終了するため、
システム設定用電話機で 機能 決定 と押し、運用モードに戻る。

再度、子機の電源を入れ 内線番号が表示されれば成功です。
失敗していると 同期確立不成功 と表示されます。

同様にPSKT 2台目 3台目を登録します。

■ 2台目 TEN8 内線番号17

02-01-008  -008:TEN8に割当
       70  70:DCL-KTに変更

02-22-008  
     0017  内線番号17

一連の子機登録操作

■ 3台目 TEN9 内線番号18

02-01-009  -009:TEN9に割当
       70  70:DCL-KTに変更

02-22-009  
     0018  内線番号18

一連の子機登録操作

運用モードに戻ったら 子機の電源を入れ 内線番号が表示されていれば成功です。

FAX用単体電話ユニットSLUの設定

デフォルトではTEN9とTEN10の2回線が自動的に割り当てられていますが、
今回、TEN9をDCL子機に割り当てたので、単体電話はTEN10の1回線のみとなります。

TEN種別設定
02-01-010  -010:TEN10 単体電話
       20  20:プッシュ回線 19:ダイヤル回線

回線キー設定
02-03-010-001
        7-3   7-3:回線キー1に NK3 を割り当てる

着信が鳴るようにする Web設定のほうがわかりやすいと思います
2-10 着信鳴動回線キー設定(昼・休憩)
2-11 着信鳴動回線キー設定(夜・休日)
 

TEN10(FAX用単体) 回線キー1にNK3(FAX用着信電話番号)を割り当てたので、
回線キー1が鳴るようにしておかないと接続したFAXが受信しない

着信鳴動LK(昼・休憩)
02-10-010     
 00-1--------

着信鳴動LK(夜・休日)
02-10-011    
 00-1--------

外線をかける時に優先捕捉する回線を設定

発信優先捕捉LK設定
02-07-010  -010:TEN10 単体電話
        3  3:外線ボタン3(NK3)から発信

発信時自動捕捉サービス設定 (0発信しなくても良い)
この設定をしないと、オフフックになった状態で内線呼出になっており、外線へつなぐには「0」ゼロを押さなければなりません。
FAX機器にはゼロ発信を設定できる機器もありますので、FAX側で設定するか、こちらで直接外線につながるようにするか、どちらかを設定をします。

発信-自動捕捉設定
08-02             
 00 ---------

スピーカ

08-02             
         01 0  これでTEN10が指定されました。


ドアホンを設定します

ドアホン接続設定
07-26-001  -001:ドアホン1
        1    1:使用する

07-26-002  -002:ドアホン2
        1    1:使用する

01-33 ドアホン名称 Web設定



10-04 ドアホン鳴動KT設定 Web設定
ドアホンが鳴る電話機をTEN番号で指定します。
 
すべての電話機が鳴るようにしますが、FAXを受けるSLU(TEN10)のみチェックを外しておかないと、ドアホンが鳴るたびFAXが反応してしまいます。

その他 設定

■電話機の回線キーを設定
 ・・・テンキーではなく上部にあるキースイッチの機能を設定します。

02-03 回線キー設定 

18キー電話機 TEN 2,3,4,5
 回線キー3にNK3を割り当てていますが、NK3はFAX番号です。FAXに着信があるとキーのLEDは点灯しますが、音はなりません。
FAX着信の目印にしてありますが、必要なければ設定せずにします。
ワンタッチキー(OTK)の番号は回線キーの番号と同じにしておいたほうが設定時にわかりやすいです。

24キー電話機 TEN1,TEN6    
   
回線キー5,6にIK1,2を割り当てています。これは外線発信のモニタとしています。
通常の業務では必要ないので、設定せずで良いと思います。
回線キー19からはVMU(音声メールユニット)を付けましたので、VMU操作のためのキーを割り付けています。
音声メールユニットを取り付けると、留守番電話機能が使用できるようになります。
時間によって異なるメッセージが流せたり、お待たせメッセージ機能があったりとなかなか多才です。

デジタルコードレス子機 8キー TEN7,8,9

コードレス子機は回線キーが少ないので、必要な外線NK1,NK2を割り当てた以外は内線呼び出し用にワンタッチキーに設定しました。

■ユーザデータ設定、電話機毎、ワンタッチ
回線キーの設定ができたら、それぞれのワンタッチキーの動作を設定します。
Web設定がわかりやすいです


設定例

回線キー7~12には内線呼出を設定、
回線キー13~18には電話帳に登録した短縮番号を設定しました

01-31  端末名称 Web設定

 
端末名称を設定するとそれぞれの電話機のLCDディスプレイに名称が表示されます。

01-34  回線名称 Web設定



■電話帳を登録する

■ユーザデータ設定、システム一括ユーザデータ設定-電話帳、電話帳グループ設定

 



5グループを設定 グループごとにメモリ番号を割り当てた
ランダムにメモリ番号を振ってもグループ指定ができるのでいいのだが、
グループごとにメモリ番号を割り当てておいたほうが見やすい。
 グループ0・・・メモリ番号 000~099
 グループ1・・・メモリ番号 100~199
 グループ2・・・メモリ番号 200~299
といった分け方をしました。

■ユーザデータ設定、電話機毎、電話帳設定
  グループ鳴動設定・・・グループごとに着信音を変えられる
  グループ着信ランプ設定・・・グループ毎に着信ランプの色を変えられるらしい

■ユーザデータ設定、電話機毎、外線着信、鳴動設定
  外線着信鳴動設定・・・着信音が鳴る外線を設定
  着信音色設定・・・自宅用は音を変える
外線・トーン1
内線・トーン2
自宅・トーン3
 

■ユーザデータ設定、電話機毎、外線着信、鳴動設定
外線着信鳴動設定・・・TEN10 SLU のFAX着信外線を指定


■ユーザデータ設定、電話機毎、ドアホン・内線・・・ドアホンが鳴るように設定
   システムデータで設定されています

■ユーザデータ設定、電話機毎、その他 ・・・バックライトを動作時のみ点灯させる
   
 

バックライト設定はシステムデータ 02-38-*** でも設定できます

02-38-001
   2-30

で、動作時点灯30秒となる。TEN1からTEN10まで一つずつ設定する。

ここまで設定できれば、実用的なものになると思います。

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参考・追加説明
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Web設定
デフォルト 192.168.10.1








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システムデータ投入方法








1 件のコメント :

  1. 検索でたどり着きました。

    αNX-Sを使っています。auひかりという回線を契約しておりONUからnt-4eという機械を通ってアナログ回線として出力しています。
    それをαNXで受けている状態ですが、その状態でナンバーディスプレイを受けた時、鳴動するまで少しタイムラグがありませんか?
    相手は呼び出しを開始しているのに、こちらでは外線ランプが点灯してから4秒ぐらいしてから音が鳴り始めます。
    nt-4eを取っ払って、直接デジタルでαNXに入れれば少しは改善するのかな?と思ったのですが、nt-4eとONUは鍵付きのケーブルでつながっていて外すことができないようになっています。
    事務所用の電話としては、相手にお待たせするのが申し訳なく、なにか改善方法がないかなと探しておりました。

    もし、なにか解決のヒントがあれば教えていただけますでしょうか?よろしくお願いいたします。

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